事業者 | 国立大学法人 山梨大学 電気電子工学科 |
業種 | 教育 |
主な利用機能 | Diveスポット(写真、3Dオブジェクト) |
利用シーン | オープンキャンパス |
利用する人 | 提供側:学科オープンキャンパス担当
体験側:入学を検討している人達 |
事業者 | 国立大学法人 山梨大学 電気電子工学科 |
業種 | 教育 |
主な利用機能 | Diveスポット(写真、3Dオブジェクト) |
利用シーン | オープンキャンパス |
利用する人 | 提供側:学科オープンキャンパス担当
体験側:入学を検討している人達 |
— 少人数教育、フィロス、キャリアハウスや反転授業など学生一人一人に向き合う体制に特徴を持つ山梨大学工学部。電気電子工学科では、今回Diveをオープンキャンパスへ活用いただきましたが、その背景にはどういった思いがあったのでしょうか。
取材対応いただいた電気電子工学科オープンキャンパス責任者、本間 准教授
山梨大学では毎年オープンキャンパスを実施しております。工学部電子工学科では、本学科の教育内容や学生生活の様子、研究内容を紹介しました。COVID-19がまだまだ収束しておらず、オンラインでオープンキャンパスを行う大学が沢山あります。でも、どんな先生がどんな教育をしていて、学生たちがどんな顔で勉強や研究に励んでいるのかを肌で感じていただきたいと思い、本学科では対面型のオープンキャンパスを行うことにしました。YouTubeのような紹介動画では、その辺を伝えるのは難しいですよね。
今回コロナ禍にもかかわらずわざわざ大学まで足を運んでくれる参加者に、ぜひ現地でしか体験できないようなもの提供したい、本学科の取り組みを良く知っていただきたい、またイベント自体を楽しんでいただきたいという思いがありました。エピソテックのDiveを使えば手軽かつ簡単に参加者へ楽しい体験を提供できると考え、オープンキャンパスにARを活用する事を決めました。
– 実際にご活用いただき、誠にありがとうございました。実際にどのように活用したのですか。
2つの用途で活用しました。1つは、AR写真展です。
受付終了後、来場者にはイベント開始まで会場で10分~30分ほど待機していただきました。その待機時間を利用して、その会場でAR写真展を開催しました。来場者にまずDiveアプリを自身のスマートフォンにインストールしていただき、会場に掲示されているDiveスポットのQRコードを読み込んでもらいました。スマートフォンを会場内のいたるところに向けると、大学生の受講している様子、実験や研究に取り組んでいる様子を写した写真たちが浮かび上がるように設定しました。来場者には自由に会場内を歩いてもらい、それらの写真を見ていただきました。熱心に見ていましたよ。
受付・写真展会場で来場者の案内を担当した橋本助教
部屋に張られたDiveスポットのQRコードを読み取っている来場者
一部のラボツアーでもDiveシステムを使用しました。実際に研究室に置かれている最先端の実験装置を見せながら、ここでどんな研究がおこなわれているのかを説明しました。その際、Diveをインストールしたスマートフォンやタブレットをかざすと、実験装置上に、実験器具の説明やレーザ光の伝搬の様子が浮かび上がるようにしました。また、この研究の応用例などの説明文なども表示されます。ARを利用することによって、実際の光学系に仮想の光の映像などを重ねて表示することで、直感的にわかりやすく説明できました。
Diveスポット作成を担当した伊藤助教
体験した方から「おっ!」と驚きのコメントをもらって、説明に食いつかせる事が出来たのは嬉しかったですね。また、この研究室ツアーの様子はオンラインで参加された方にも配信しました。1つのコンテンツを現地・遠隔でも流用できるのは便利だと感じています。
研究室ツアーでARを使いながら来場者へ研究紹介している様子
—Diveスポット作成の印象はいかがでしたか
比較的操作は簡単で、ベンダーの手を借りることなく本学科の先生のみでARコンテンツを作成することができました。一方、来場者はDiveアプリをインストールしたスマートフォンで現場にあるQRコードを読み込むだけ。それだけで、来場者は様々な説明文やスライドを見ることができ、とっても手軽で良かったです。コンテンツ作成者としては、装置の説明文がちゃんと所定の装置がある位置に表示されるのかが心配だったのですが、ほとんどずれることなく精度よく表示することができました。今回、特に写真機能と3Dの矢印オブジェクトを多く使いました。もっと沢山の種類の3Dオブジェクトがあると表現に幅が出ると思うので、今後ライブラリが増えることを期待しています。
写真オブジェクトによって、研究紹介を直観化(オンライン参加者向けビデオより)
— 今回ARをオープンキャンパスに活用したことを振り返って、改めてどのようなところに価値を感じましたか。
今回のAR技術を取り入れた写真展示会や研究室ツアーを行いましたが、来場者に大きなインパクトを与えられたんじゃないかなと思います。昔と比べインターネットが発展しているため、大学の情報を得るためにわざわざ現地に足を運ばなくても、ホームページや動画を見るだけで十分と考える人が増えてきていると感じています。しかし、直に先生や学生の顔を見て、そしてその人たちとお話をすることって大事ですよね。大学というのはいろんな人が集まって勉強や研究をする場であるので、そこにどんな人たちがいて、その人たちはどんな表情でやっているのかを知るためにはやっぱり現地に来てもらうことが好ましいと思います。ただし、オープンキャンパスというイベント内では、大学生がいるその場(教室)を見ることはできるのですが、実際には生で講義を受けている学生自身は見ることができません。今回は、そこにAR技術を使いその場で行われている学生の様子をデジタルの情報として提供をしました。このように、拡張現実、ARという技術を用いて、現実の場とデジタルの映像をミックスすることで、大学生と一緒に講義に参加しているような感じを与えられたら良いなと思います。
大学界隈でのオープンキャンパスの課題を説明する本間准教授
今回Diveシステムを用いたAR写真展を実際にやってみて、オープンキャンパスで重要な、「入学後のイメージを提供する」ツールとなりえると思いました。
現地体験として味わえるAR写真展
—その他、こんな使い方を期待している等があればお教えください。
本学科では、今回初めてオープンキャンパスにAR技術を利用しました。今後は大学キャンパスをフィールドとして、来場者が散策して様々な場所で説明映像や音声を楽しんでいただくなど、本学科の魅力を伝えるツールとしてDiveを活用してみたいですね。